未成年・恭~【恭&綾シリーズ】2
書類と照らし合わせながらトラックに積み込まれた機材を再度確認していく。
音楽に携わる人間はやはり拘りが強い人が多いし、俺もそうであってほしいと思う。
だからこそミスは許されないし、やりがいも感じるんだと思う。
俺たちの仕事がいいものを生み出す基盤を提供するものだと思えることが、大切だから。
注文通りに積み込んで目的地に向かう。
今日のお客はあの大輔さんだった。
初めてのソロライブをするそうだ。
上野に入れあげているようで大輔さんは着実に自分の夢に向かって歩いている。
明日のライブに成功すれば、また新たに道の先が見えてくるのだろう。
会場に着いて見るとアマチュアのソロライブにとしては贅沢に思えるほどの広さがある場所だった。