未成年・恭~【恭&綾シリーズ】2
《恭?なにかあった?
都合悪くなったなら無理しなくてもいいよ。
駅には向かっているけれど、まだ電車には乗ってないから
OKかどうかだけでも、メールください。
OKなら、電車に乗るから、ね 》
すぐに返信する。
《OKだよ。待ってる。
返信遅れてゴメン。
待ってるよ 》
無事に返信を送れてほっとした俺はまたシートにもたれ掛かる。
ほんとうに来てくれるんだ、綾が……。
俺のいるところまで……。
そう思うと、気持ちが高揚する。
ふと、助手席に目をやる。
俺が吸い付いた首筋に左手を当てたまま、目から大粒の涙を零しながら俺を見ている上野がすぐ横にいた。