未成年・恭~【恭&綾シリーズ】2
「――それ、本気?」
綾が俺を見上げている。
「普通に本気だよ」
綾は下を向いて小さく笑う。
「――そんなの、恭のご両親に申し訳ないわ。無理だよ」
「えっ? じゃあ、親が気にしなきゃ、綾はしてもいいと思ってるの?」
綾の言葉に俺は過剰反応してしまった。
綾は苦笑いしたまま、何も答えなかった。
その代わりに「今日はもう、帰るね。駅まで連れて行ってくれる?」と言った。