未成年・恭~【恭&綾シリーズ】2
13.分析
「話からすると、『今は年下が流行りだから』なぁんてこと、思うような人じゃなさそうだし、きっとね、同棲なんて言葉を耳にしちゃって、恭くんと距離を置こうって思ったんじゃないかな?」
静さんの言葉は、俺の動作を止めさせたままだ。
康則さんは黙ってタバコをふかしながら、目を細めている。
「どうして、同棲? まだ、二回しか会ったことないんでしょう?」
「――やっぱ、変ですよね。でも、一緒にいたかった。――いつもそう思っていたような気がする」
「なんで?」
「なんでって、それは――」
はっきりしているけれど、今、ここで言いたくはなかった。
俺はこんな大事なこと、綾にまだ伝えていなかったことを悔やんだ。
ちゃんとはっきり言葉にしていないことを、今頃気付いただなんて。
「それはさ、静に言うことじゃないよなぁ」
康則さんがタバコの火を消しながら、ポツリと言った。
「それもそうね」と静さんはコーヒーカップを持ち上げた。