未成年・恭~【恭&綾シリーズ】2
「静、黙っててくれよ。恭司には言うなよ」
大輔さんが静さんを睨むように言う。
「大丈夫よ。当の本人は他の女に夢中なんだし」
(えっ?)という表情を見せた後、大輔さんは俺の顔を見た。
「百合と付き合うんじゃないのか?」
それには俺が(えっ?)となった。
「付き合うも何も、今日初めて話したようなもんだし。大輔さん、上野のこと?」
いくら察しが悪い俺だって、この展開からはなんとなくわかるような気がする。
大輔さんは上野を知っていて、上野に気があるってことだよな。
「受け入れてくれたからって言ってたぞ?」
「ええっ? ちょっと待って。何を?」
「気持ち」
「あー、いや俺は、受け入れるも何も、余裕ないっすよ。今」
「あぁ?」
「だーかーらぁ」
大きくため息を吐いて静さんが俺たちを見た。