未成年・恭~【恭&綾シリーズ】2
16.やっとの約束
「だから、同棲しなくても大丈夫。一人でもやっていけると思う」
「あ、いや、それは――」
言葉が途切れる。
ここが肝心なのに。
言ってしまえよ、俺の気持ちを。
「きっと恭は心配性ね?」
「違うんだ。あー、そうじゃなくて――。俺はただ、正直にそう思っただけで、心配っていうより――」
テンパってどうする?!
しっかりしろよ、俺!!
「ごめん、ただ――、ずっと一緒にいたいと思っただけです」
「――」
「独り占めしたいってこと。ずっとそう出来たらって――」
「ちょっと待って」
「めちゃくちゃ、ガキくさい? 俺は対象外?」
「待って。待ってよ、恭。慌てないで」