未成年・恭~【恭&綾シリーズ】2
「こないだはどうも」
「お互い客としてここで会うのは初めてね。まさか恭君がここに来るなんてね。しかも土曜日にねぇ。ヤスくんの話はあてになんない」
「四人で一緒に?」
こないだの話の流れでは、このメンバーはあり得ないだろう?
「まさか。大輔たちとはさっきね、偶然よ。その人がそうなのね?」
静さんは綾の前に歩み寄り、微笑んだ。
「河原です」
綾は俺が紹介する前に名前を言った。
俺が知っていたのは「橋本」という名だった。
その名字は俺も初めて知ったから、そんな表情をしていた俺に綾が呟いた。
「前のに戻っちゃったからね」
「そっか」
河原綾――。
そっかぁ。
「青山です。で、こっちが旦那」
「どうも」
康則さんが笑顔を見せてくれた直後、上野が康則さんと綾の間に顔を出してきた。