未成年・恭~【恭&綾シリーズ】2
「さきにシャワー使っていいよ。風邪引いたら大変」
「綾が先に使いなよ。俺はめったに風邪引かないから大丈夫」
「わたしは後でゆっくりとお風呂に浸かるから大丈夫よ。この部屋、大きなお風呂があるんだもの。恭は早く体温めて。これから運転して帰らなきゃいけないのに」
俺は小さく溜め息を吐いた。
(ちぇ、泊めてくれるわけじゃないんだ、やっぱり)
「あ、お風呂に浸かりたい気分?」
綾の大きな瞳に訴えたい気分だ。
一緒に寝たい気分だって。
「じゃあ、先にシャワー借ります」
ちょっと口を尖らせて見せながらも、テーブルの上に私物を置いて俺はバスルームへ向かった。
バスルームの左側奥にあるドアが開いていて、そこに大きなベッドが見えた。
一瞬ドキッとはしたが、より口を尖らせてバスルームに入っていった。