She Loves Me


3時間目が終わると、昼休みだ。


チラッと隣の席を盗み見る。


結局、眠そうにしていたイガラシは、日本史の授業中はずっと寝ていた。


だけど、周りがザワザワし出したのに気付いてか、むくっと起き上がった。



あ、起きた。



盗み見ているつもりが、がっつり見てしまっていたらしい。



イガラシが視線に気付いてこっちを向いた。



「いいんちょー…おはよ」

「お…おはよ!」



またひとつアクビをするイガラシに、あたしはめげずに話しかけた。



「イガラシ、今日、日直だよ」



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