She Loves Me
お母さんが作ってくれたお弁当を、タイちゃんと教室で食べる。
1年生の時からのお決まり。
「で?やっぱり気になったりする?翔太のこと」
唐揚げをほお張りながら、タイちゃんは言う。
「なんだろう。自分でもわかんないけど、興味があるの。もっと知りたい、関わりたいって思うの」
タイちゃんには、素直になれる。
あたしの今思ってることを正直に話すと、にっこり笑顔が返ってきて、妙に安心する。
「そういうもんだよ」
「なにがー?」
見透かしたように言われるけど、あたしにはどういうものなのか、見当もつかない。
「もっと知りたい、関わりたいって思った時点で、そういうもんだってこと」
さらにあたしにはわからない言葉で、締めくくるタイちゃんは、どこか嬉しそうだった。