ずっと好きだと言えなかった
わたしは一体何をしたんだろう。
自分の事なのによくわからない。
彼女達と接点なんてないもの。



「聞いてんの!?」



あ。聞いてなかった。



「ブスの癖に千葉君の周りをうろちょろしないでくれない?正直、迷惑なんだけど」



ああ。そっか。なるほど。
この子は確か自称千葉君の彼女。
よく周りを見渡せば他にも自称彼女を名乗ってる子がいる。
どうしてライバル同士なのに一緒にいるのか分からない。
だけど理由は多分、わたし。
原因は千葉君か。
別にウロチョロしてるつもりはないんだけどなぁ。



「あのさぁ、千葉君は片瀬みたいなやつが近付いちゃいけない存在だから。分かる?」

「そうそう。あんたなんか眼中に入ってるわけないじゃん」

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