ずっと好きだと言えなかった
別に今更お礼なんて彼は気にしない筈。
わざわざ渡しに行く必要なんてないのかもしれない。
ジャージ姿と健康サンダルで向かう理由は突発的だったから。
薬局に行くだけの予定だったのにいつの間にか千葉君の容態確認になっていた。
そしてついでにお礼。礼儀として渡さないと駄目だと思った。
――…いや。違う。ただ単に逢う口実が欲しかっただけだ。
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