ずっと好きだと言えなかった
■chapter10■











―――chapter10―――






翌日。
わたしは鍵を借りて朝から図書室に居た。
まだ登校時間には早く生徒の数は少なかった。
窓際に座るわたしは傘を差して登校してくる生徒を見下ろす。
この窓ガラスの向こうは土砂降りの雨。
止まない雨を睨むように見つめた。
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