ずっと好きだと言えなかった
□chapter13□
―――chapter13―――
サボることにしたわたし達は中庭を歩いている。特に何かを話すわけでもなく二人で過ごす。この時間が好き。ゆるゆるでふわふわな時間が落ち着く。
「わたしね、千葉君の隣にいるとふやけるの。」
「…片瀬?」
急に変なことを言い出すわたしに千葉君は足を止めた。
必然的にわたしも足を止めることになり千葉君の隣で止まる。