ずっと好きだと言えなかった
□chapter03□
―――chapter3―――
「行ってきます」
「え!?も、もう行くの!?」
「うん」
「セ、セナ姉頭でも打ったんじゃない?」
「そ、そうよ!そうでなきゃセナがこんな時間に登校するはずないわ!」
「………行ってきます」
後ろで煩い妹と母親に挨拶をして家を出る。
寝坊助のわたしが珍しく寝坊しなかったから二人とも半狂乱。
お母さんは目玉焼きを焦がし、妹は壁にぶつかった。
失礼すぎる。
珍しく早起きしたからお父さんの見送りも出来た。
これまたポカーン。
お父さんが遅刻しそうになっていた。
揃いに揃って失礼だよ全く。