ずっと好きだと言えなかった
「吃りすぎ」

「う…っ」

「遅刻しなかったんだ?」

「お、お陰様で…」



ぺこり。
小さく頭を下げる。
本当にお陰様。
教室に来るまでに擦れ違った先生に妙な目で見られた。朝はいつも廊下を走っているわたしが優雅に登校してきたからだ。
千葉君のおかげで余裕を持って朝を過ごすことが出来た。



「あの…ありがとう」



携帯ってスゴいなぁ。
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