ずっと好きだと言えなかった
「で、でもセナちゃんを追い掛けないと」

「……あの、」



少女が少年の腕を掴みおろおろしているところに一人の男子生徒が声をかけてきた。セナちゃんセナちゃんと連呼するのをピタリと止めた少女は、



「なぁに?」



コテンと小首を傾げた。さらりと髪が揺れる。流石はマドンナ。凄まじい破壊力。その可愛さに下校途中の生徒は鼻を押さえて悶える
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