ずっと好きだと言えなかった
苦しいような、恥ずかしいような、ふわふわしたような、訳の分からない気持ちが胸を渦巻く。
結局はわたしが折れて送って貰うことにした。









家には案外早く着いた。
またお礼しないと、


ふと千葉君を見るとわたしと並ぶ肩の逆側が結構濡れていた。
千葉君、わたし側に傘を傾けてくれてたんだ…
途端に、嬉しさが込み上げる。
その気遣いが純粋に嬉しかった。
こんなに誰かに気遣ってもらったことなんてなかったなぁ―――
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