【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~




だって"王子様"、だもんね。キャラクタ
ーか何かに決まってるよ、なんて思って
いたら。



「いやいや、人間の事だから」


「……へ?」


「だからぁ、さっき私が言ってた離宮皐
が通称"氷の王子様"なの!」



お、王子様なんてあだ名がつけられちゃ
う人なんか、ホントに居るんだ……。



「───……ほら、あれが離宮皐よ」



律希ちゃんがコソッと私に耳打ちしなが
ら、食堂の入り口を指す。



そこには女の子の群れが出来ていて、そ
の中心にスラッと背の高い男の子が立っ
ていた。



う、わぁ……カッコいい……!



離宮君は、遠目からでもバッチリわかる
くらいに顔が整っていた。



切れ長の伏し目がちの瞳は切り込んだよ
うに深い二重で、睫毛は女の子のように
長くて。



真っ黒く艶のある髪の毛は、触ったら気
持ち良さそうなくらいサラサラしていて






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