【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
鬱陶しい、うざい。
だから、消し去りたい。───消し去り
たい、のに。
次の瞬間、目に飛び込んできた光景に、
俺は思わず舌打ちしそうになった。
楽しそうになにやら話し込んでるらしい
如月と───凌斗。
ムカつく。
消えてほしい鬱陶しい感情が、また、募
る。
如月が男と、それも、俺の知っている男
と話してるってだけで、無性に腹立たし
くなる。
───薄々、気づいてはいるんだ。
このモヤモヤがなんなのか。
このモヤモヤに名前を付けるのならば、
必然的に出てくる二文字の漢字も。
ただ、認めるのに少し抵抗があるだけ。
だけど───。
凌斗が如月に触れようと手を伸ばした瞬
間、俺は衝動的にそっちへと走っていた
。