【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
・宣戦布告×触れる体温×瞳
【杏子side】
「り、離宮君……?」
私の腕を掴んだのは、離宮君。
だけど離宮君は私を見ることはしないで
、真っ直ぐ凌斗君を見つめていた。
ん……?な、なんだろうこの状況……。
「……いきなりなんだよ、皐」
不機嫌そうな声でそう言ったのは凌斗君
で、眉を寄せながら離宮君を見ている。
「……なんだっていいだろ。凌斗には、
関係ない」
そう言うと、私を掴む離宮君の力が強ま
る。
ていうか……。
「二人とも……お友達……?」
そう思ったことを呟けば、怪訝そうな表
情が二人から送られた。
……あ、あれ?
「どこをどうしたら俺と皐が友達に見え
んの」
「友達なんかじゃない」