【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
「ちょ、ちょっとぉ!皐君に何してくれ
ちゃってんのよ!」
「そうよ!制服が汚れちゃったじゃない
!!」
一瞬の沈黙を挟んでから、一斉に怒りだ
した離宮君のファンらしい女の子達。
ファンの子達の言う通り、離宮君の制服
のお腹辺りには、ケチャップと弾けとん
だ卵がべっとりだ。
ど、ど、どうしよう……!
「あ、あの……っ」
「───……うるせぇ」
とりあえず謝らなくては、と頭を下げよ
うとしたとき。
低く響いた離宮君の声。
思わず背筋がゾクッとするほどのそれに
、かたまってしまった。……そこにいる
、全員。
だけどどうやらそれは私に向けられたモ
ノではないようで。
離宮君は女の子達を睨み付けていた。
「ガタガタうるせぇな。てめえらが被害
に遭ったんじゃねーだろうが。…あと」