【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~





それから、どこか不機嫌そうに眉を潜め
た。



「なんで凌斗にはタメ口で、俺には、敬
語なの」


「……へ?」


「それにちゃっかり、"凌斗君"とか呼ん
でるし」



ムスッとしたように、拗ねたような表情
を見せる離宮君。



いつも無表情か、運が良くて、ほんの微
かに笑う所しか知らなかったから、なん
かとても新鮮。



今日の離宮君は、離宮君じゃないみたい




よく喋るし、コロコロと表情も変わるし
……なんだか、別人みたい。



「……如月、聞いてる?」



ぽけーっとそんなことを考えながら離宮
君を見つめていたら、咎めるような口調
でそう言われて、ハッと我に返った。



「あ、えと……。た、タメ口なのはです
ね、萱島君にそう提案されたからで……
。凌斗君は、そう呼んでほしいって言わ
れたので……」


「じゃあ、俺も」





< 143 / 361 >

この作品をシェア

pagetop