【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~





離宮君の真っ直ぐな瞳と、目が合う。



あまりに強い光を孕むその瞳に、思わず
たじろぎそうになった。



「俺にも敬語は使わないで。……それと
、皐って、呼んで」


「……はい…じゃなくて、うん」



そう言うと、離宮く……皐君は、満足そ
うに口角を上げて。



「俺も……杏子、って呼ぶ」



そう言われた瞬間。



凌斗君に言われた時とは比べ物にならな
いくらいに大きな感情が、込み上げてき
て。



心臓が、大袈裟に揺れた。



ドキドキと、抗う術が見つからない、胸
の鼓動。



……なんで、かな。


……なんでこんなに、ドキドキするのか
な……。





< 144 / 361 >

この作品をシェア

pagetop