【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
離宮君の真っ直ぐな瞳と、目が合う。
あまりに強い光を孕むその瞳に、思わず
たじろぎそうになった。
「俺にも敬語は使わないで。……それと
、皐って、呼んで」
「……はい…じゃなくて、うん」
そう言うと、離宮く……皐君は、満足そ
うに口角を上げて。
「俺も……杏子、って呼ぶ」
そう言われた瞬間。
凌斗君に言われた時とは比べ物にならな
いくらいに大きな感情が、込み上げてき
て。
心臓が、大袈裟に揺れた。
ドキドキと、抗う術が見つからない、胸
の鼓動。
……なんで、かな。
……なんでこんなに、ドキドキするのか
な……。