【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
なんなんだ……その優しい声……!
ドキドキして、胸がキュウキュウ鳴って
……顔が、熱いよ……。
……全部全部、皐君のせい。
皐君の、私を呼ぶ声が優しくて、穏やか
で……なんでか、甘いの。
いつもの皐君も、優しかったけど……も
っとぶっきらぼうだったのに……。
「恥ずかしいのか?」
頬杖をつきながら、そう言った皐君は、
私に片手を伸ばしてきて、私の頬にその
まま触れた。
それに反応して、ピクンッと跳ねる身体
。
駄目……。もう、心臓が破裂しちゃうよ
……。
こんな状況で、勉強なんて出来ない…。
「皐……君…っ」
もうどうしたらいいのかわからなくなっ
て、苦しくて、恥ずかしくて。
助けを請うようにそう呼ぶと、皐君の目
が細められた。