【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
「耳元で囁かないで……!」
「律希」
「ちょ……コラッ!」
「……律希も、呼んでよ」
……あれ、どうしよう。
なんか…見てるだけなのに恥ずかしくな
って来ちゃった……。
それいじょう律希ちゃんと吉馬さんを見
ていられなくて、ふいっと視線を逸らす
と、目線の先にいたのは皐君で。
カアァッ、と、さらに身体中が熱くなる
。
皐君が、そんな私に気づいて、首を傾げ
た。
「どうしたの」
「や、な、なんか……。は、恥ずかしく
て……っ」
うつむきがちにそう言うと、「ああ」と
皐君は短く呟いて。
床に落としていた視界に映りこんできた
、皐君の上履き。