【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
「……どうしたの…?」
そう訊くと、凌斗君は一瞬目を伏せてか
ら。
ほんのりと頬を上気させて、また、私を
見つめた。
「好きなんだけど」
静かな教室に、その声はあまりに響きす
ぎて。
耳の奥に、まっすぐ届いてきた。
「え、あ、う、うん……」
……いきなりどうしたんだろう?
私も、凌斗君は好きだよ。───そう言
おうとしたら、
「わかってねーだろ」
と、ちょっと不機嫌そうな声に遮られた
。
「好きだ、っつってんだけど」
「う、うん?わかってるよ?私も好きだ
よ?」
「ぜってーわかってねー……」