【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
はぁ、と前髪をくしゃりと握りながら項
垂れる凌斗君。
え、……えっ!?
なにがわかってないのか自分でもわから
なくておどおどしていると、凌斗君が、
拗ねたような表情で私を見つめてきて。
「恋愛感情で、好きだっていってんの」
と、ぶっきらぼうに言った。
「れ、恋愛感情……?」
「恋愛感情がわからないとか言ったらマ
ジで怒んぞ」
ドスの効いた低い声でそう言われて、思
わず背筋が凍る。
れ、恋愛感情の意味はわかる……けど。
そ、それってつまり……。
「……っ、」
ボンッ!と顔が真っ赤になったのがわか
った。
そんな私を見て、凌斗君が満足そうに笑
う。
「ふーん?さすがに恋愛感情の意味はし
ってんだ?」