【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
夏休み開始から数日。
もちろん夏休み中も、皐君の家庭教師は
あるわけで。
夏休み中も無条件で皐君に会えるのが、
少し嬉しかったりして。
最近じゃ、数学だけじゃなくて他の教科
も教えてもらってる。
皐君はやっぱり、頭がいい。
「そういえば、杏子」
「うん?」
「凌斗になにか言われたりした?」
「……っ!?」
突拍子もないその発言に、思わず目を見
開く。
じ、と皐君の黒い大きな瞳に見つめられ
て、思わずたじろいでしまった。
「な、んも言われてない……よ?」
「へぇ…。何を言われたの?」
「!!?」
え、ちょ、えっ!
待って……あ、あれ?話が噛み合ってな
い!