【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
なんだか恥ずかしくなって、妙な空気に
耐えられなくて、目を伏せる。
「私は……食べ物じゃないですよ……」
「……鈍感」
上から降ってきた声は、また不機嫌そう
なものに変わっていて。
何を言えばいいのかわからないでいると
、頬に触れていた指先が顎へと回り、く
いっと上を向かされた。
黒く濡れた、艶っぽい皐君の瞳。
吸い込まれそうなその瞳から目を逸らせ
ずに、私はただ、見つめ返していた。
……なんで、かな。
さっきから、すごく胸がドキドキしてる
。……ちょっと、苦しいくらい。
「……食う、ってのがどういうことか、
試そうか」
「へ?」
「俺に、食われてみる?」
え、……え!?
く、食われてみる……って、どういうこ
と?
で、でもなんか…。