【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
しかもこんな風に理由つけてキスしよう
としてるとか、端から見たら俺は変態な
んだろうけど。
触れたい衝動が。
焦がれるような想いが。
溢れて、止まらなくて。止めようにも、
もう手におえない。
「杏子……」
そっと頬を撫でれば、ピクリと小さく肩
を揺らす杏子。その様子さえ、愛しくて
たまらない。
潤んだ瞳が。
赤く熟れた、果実のような唇が。
俺の理性を、揃いも揃って崩しにかかっ
てくる───。
「……目、閉じて」
そう言うと、恥ずかしさに耐えられなく
なったのか、きゅ、と杏子が目を閉じた
。
長い睫毛が、ふるふると震えている。
ああもう───我慢出来ねぇ。