【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
ケータイから聞こえてきたのは、昼間の
テンションがまるで幻だったんじゃとま
で錯覚しそうなほどに低い声で。
ちょっとびっくり。
「り、律希ちゃん……?」
『……あのさ、杏子。双葉も一緒でいい
?』
「え、萱島君?」
『うん。つい双葉に海のことポロっと言
っちゃって。そしたら着いてくるってき
かなくて。あ、千明も』
"千明"。
その言葉に、思わず心臓がどくんっと跳
ねる。
終業式の日の出来事を思い出しちゃって
、顔があつくなる。
『杏子?あ、嫌だったらいいんだよ?』
「う、ううん!大丈夫……!」
大丈夫。
いつも通りに、すればいいんだ。
◆◆◆
「……海?」