【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
えっと……なんか、怒ってる?
「さ、皐君?」
「何」
「お、怒ってる……?」
恐る恐るといったようにそう顔を覗きこ
むと、ちら、と皐君は私を見て。
「……怒ってないように見える?」
なんて言ってきた。
えっと、つまり……怒ってる、と。
え、何か怒らせるようなことしちゃった
っけ、なんて思っていると。
「……鈍感」
といきなりデコピンをされてしまった。
それから、はあ、と皐君はため息をつき
。
指で弾かれたおでこをおさえる私に、皐
君は冷ややかな視線を送った。
「それ、俺も行くから。吉馬も誘って」
「えっ!?」
「……別に、良いよな?」