【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
「すぐ追い付くから先に行ってて!」
「……あぁ」
慌てたように職員室に向かっていく吉馬
を横目で見てから、ノロノロと食堂に向
かう。
『きゃーっ!皐くーんっ!』
食堂に入れば案の定、そんな悲鳴が聞こ
えてきて。
瞬く間に女、女、女。
ほんと嫌気が差す。つーか気安く名前で
呼ぶな。そこまで親しくもないのに。
初っぱなから鬱陶しさをひしひしと感じ
ながら、カウンターの方へと向かう。
俺が冷たい態度を取るからか、女は一定
の距離からは近付いてこない。
それが唯一の救いだった。
吉馬とかはベタベタ触られてるし、本人
もまんざらじゃ無さげだけど。
俺はそんなの我慢出来ない。
女ってわかってても殴るかも。