【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
どこまで純粋なんだか、と深くため息を
つく。
さっきが結構ピンチだった事にも気付い
てない。あのまま放っておいたら、どう
なってたのかなんて、考えただけで頭が
痛い。
「まあいいや。……あのさ、頼むから、
もう俺から離れないで」
「へ?」
「というか一人になったり、女だけで行
動すんな」
頼むから。
お前に何か、あったら、俺は───。
知らない男に腕を掴まれてるのを見ただ
けで、ソイツを殺りたい気持ちにかられ
たのに。
"それ以上"のなにかをされたら俺は、ほ
んとに発狂するかもしれない。
そんなことを思う自分に、思わず笑みが
零れそうになった。
……どんだけ杏子に溺れれば気がすむん
だろう、俺。
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