【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
げ、現実……。
しばらくぽけーっとしていると、不意に
後ろから誰かに肩を叩かれた。
トントン、と叩かれて振り向けば、そこ
には皐君が居た。
「はよ、杏子」
「あっ、お、おはよう!」
うわわ……!どうしよう!
今も肩をトントンってされただけなのに
、すごい胸がドキドキしてきたし。皐君
の触れた部分だけ、熱い。
「杏子、数学良かったんだ?この順位っ
て事は」
「あ、うん!皐君のおかげっ!」
「……杏子の実力でしょ」
皐君はそう言って微かに微笑むと、私の
頭をナデナデしてくれて。
なんでかあちこちから女の子の視線を感
じるのはきっと気のせいだよね。
頭を撫でてくれる皐君に、ふふっと笑い
ながら、そういえば皐君は何位なんだろ
うと思う。
そして、ふと順位表を見上げて、ビック
リしてしまった。