【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
校舎を出ると、不意に右手が凌斗君に繋
がれてビックリして凌斗君を見上げると
、凌斗君がちょっと笑った。
「今日だけ。このまま、寄り道したい」
「え……っ」
「それとも、俺と手、繋ぐの嫌か?」
ちょっと寂しそうにして凌斗君がそう言
うから、慌てて首をふる。
嫌とか、そんなんじゃないけど……。
「は、恥ずかしい……」
小さな声でそう言うと、凌斗君は何故か
嬉しそうに笑った。
凌斗君が連れてきてくれたのは、駅の近
くの商店街。
ここの商店街、可愛いお店とかもいっぱ
いあるからすごく好きなんだよね。
「杏子、なんか見たいものある?」
「んー、そうだなぁ……」
そんな会話をしながら、何個目かのお店
を回り終えた時。
「ちょっと喉渇いたな。飲み物かってく
るから、ここで待ってて」