【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
凌斗君にそう言われて、「うん」と頷き
、近くのベンチに腰をおろした。
なんだか手持ちぶさたになって、ぶらぶ
らと足を揺らしていたら。
「───え……」
視界に飛び込んできた光景に、思わず小
さな呟きが漏れていた。
「皐、君……?」
ドクッと心臓が脈打つ。
冷や汗が噴き出して、僅かに手が震える
。
間違いない。ここからだとちょっと遠く
て見にくいけど、あれは絶対皐君。
じゃあ、じゃあなんで……。
なんで女の人と腕を組んでるの?
「……っ、」
急に息苦しくなった。
皐君に腕を絡めて、笑っているのはとて
も綺麗な女の人で。