【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
▼COOLBOYー4ー
・嫉妬×すれ違い×最後の抱擁
ポロリ、と、律希ちゃんが手にしていた
箸から、卵焼きが落ちた。
私はそれを、あー……、ともったいない
ような気持ちで目で追っかけていたのだ
けど。
「い、ま……なんて…?」
あまりにも情けない声を律希ちゃんが出
すから、律希ちゃんを見上げれば、律希
ちゃんは目をまん丸に見開いていた。
「うん。あのね、嫉妬したの」
「だれに……」
「瑞希さんに」
あのモヤモヤが嫉妬って言うんだね。
すごく苦しくて、胸がずきずきするけど
、ちょっと大人になった気分。
すると、律希ちゃんがいきなり頭を抱え
て唸りだした。
「杏子がどんどん女になってく……!つ
いに嫉妬なんてものまで身に付けたなん
て……。ていうか瑞希さんって誰!」
「ん……わかんないけど…」
と、そこまでいって、あの日の光景を思
い出して苦しくなった。