【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
だってなんか、皐君の顔を見ただけで、
泣きそうになるし。
それにお母さんが言った言葉もずっと残
ってて、もしかしたら今までずっと、迷
惑だったんじゃないか、って思ったら。
いつもみたいに、接する事が出来なくな
っちゃったんだ。
「せっかく自分のキモチに気付いたんだ
から、どんどんアタックしてけばいいの
に」
「アタック!?む、無理だよ……」
そもそもどうやってするのかもわかんな
いし。
「この一週間、家庭教師もしてないんだ
って?城田君が言ってたよ。王子、あん
たのこと不審がってるっぽいけど」
バレるのも、時間の問題じゃないの?そ
ういう律希ちゃん。
そう。
この一週間、なにかと理由をつけて、家
庭教師をお休みさせて貰ってる。
今まで休んだことなかったのに、こんな
の不自然だって思われるの普通だ。
「……杏子。あのね、王子だって訳もわ
からずに避けられるのはツラいんじゃな
い?」
「……」