【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
あれ、見られてたんだ……。
「あ、あれは……。凌斗君の告白を、お
断りしていたの……」
「え…」
「私は、応えられないから……。それで
、最後に抱きしめさせて、みたいな事を
お願いされたから……」
しどろもどろになりながらもどうにか説
明すると、皐君はきょとんとしたような
表情を浮かべてから。
コテン、と、私の肩におでこをくっ付け
るように乗せた。
「さささ、皐君……!?」
皐君の髪の毛が首に当たってくすぐった
い。
それに、ほんともう、ドキドキしすぎて
どうにかなっちゃいそうだよ……。
「あーもー……。ほんと、焦った……」
「え?」
焦ったって、何を?
だけど皐君はそれには答えてくれなくて
、ただ微笑むだけだった。