【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
そんな私の突然の行動に僅かに驚いたよ
うに目を見開いた離宮君に、深く頭を下
げた。
「ごめんなさい……っ!その、お洋服に
オムライスかけてしまって……あの、ほ
んともうごめんなさい……」
それ以外にどうやって謝ったらいいのか
わからなくて、だんだんと萎んでいく声
。
うつむいてるから離宮君の表情はわから
ないけど、吉馬君がきょとんとしている
のだけはわかった。
「……顔、上げろよ」
暫くしてからそう言われて、顔を上げれ
ば離宮君は相変わらず不機嫌そうで。
でもどうしてか、怖くは無かった。
「……悪いと思ってんなら、それ、洗っ
てこいよな」
ビシッとカーディガンを指差されてそう
言われた私は、自分でもわかるくらいに
顔を綻ばせた。
もしかして、許してもらえた……!?
「はい!ありがとうございます!」
ホッと安心しながら時計を見ると、あと
十分でお昼休みが終わる頃で。