【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
・クリスマス×失恋×理由
【杏子side】
「あ、あのね……。皐君と付き合う事に
なりました……」
翌日。
律希ちゃんには一番に教えたくて、学校
に着いて、すぐに律希ちゃんにそう言う
と、律希ちゃんは目を見開いた。
それからフワッと笑ってくれた。
「そっか。おめでとう、杏子」
「うん……!」
ニコッと笑った私に、律希ちゃんも微笑
んでから、「でも、」と言葉を続けた。
それから、真剣な顔つきで私を見つめて
くる。
「でも、もしあの王子に嫌なことされた
らすぐに言うんだよ?」
「嫌なこと?」
「そ。例えばいきなりキスされたりとか
───」
「えっ」
思わず短い声を上げてしまった私を、鋭
く見つめる律希ちゃん。