【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
「……そんな風には、私は思えない。好
きなら傍に居たいし、自分だけを見てほ
しい、って思うのよ」
律希ちゃんはそう言うと、小さく笑って
、自分の席に戻っていった。
「……どうしたんだ?あいつ…」
そんな不思議そうな凌斗君の声を聞きな
がら、律希ちゃんを見つめていた。
◆◆◆
「……熱いんですけど」
顔を歪めながら律希ちゃんがそう言った
のは、昼休み、屋上でだった。
今は11月なわけで。
当然寒いのだけれども。
「目の前でいちゃこらすんのやめてよ」
そう言いながら私と──皐君を冷たい目
で見てくる律希ちゃん。
と、というか……。
「わ、私だって望んでこうしてるんじゃ
……」
「ん?なに、嫌なの、杏子」