【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
「あー……。私、抜けるわ」
ふと、苦々しい表情でそう言って、お弁
当を持って立ち上がった律希ちゃん。
ええぇ!?
え、行っちゃうの!?という視線を律希
ちゃんに送ると、律希ちゃんは苦笑いし
た。
「この甘さに耐えられないから。うん」
皐君も止めてくれればいいのに、私を抱
き締めたままで全く動かない。
すると、吉馬さんまで立ち上がって。
「んじゃ俺も~」
なんて言いながら、律希ちゃんの横に並
んだ。
そんな吉馬さんを、律希ちゃんが眉を寄
せながら見る。
「なんで城田君まで……」
「いやいや。普通に考えて律希が居なく
なったら俺が邪魔者でしょうよ」
苦笑いしながらそう言う吉馬さん。