【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~





「あー……。私、抜けるわ」



ふと、苦々しい表情でそう言って、お弁
当を持って立ち上がった律希ちゃん。



ええぇ!?



え、行っちゃうの!?という視線を律希
ちゃんに送ると、律希ちゃんは苦笑いし
た。



「この甘さに耐えられないから。うん」



皐君も止めてくれればいいのに、私を抱
き締めたままで全く動かない。



すると、吉馬さんまで立ち上がって。



「んじゃ俺も~」



なんて言いながら、律希ちゃんの横に並
んだ。



そんな吉馬さんを、律希ちゃんが眉を寄
せながら見る。



「なんで城田君まで……」

「いやいや。普通に考えて律希が居なく
なったら俺が邪魔者でしょうよ」



苦笑いしながらそう言う吉馬さん。





< 305 / 361 >

この作品をシェア

pagetop