【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~





「これ……笹野から?」

「う、ん……」



ドクドクと、嫌な汗が滲む。



フラれちゃったって、誰に?何で?



律希ちゃんは今……一人、なの?



そう考えたら胸がきゅうっと苦しくなっ
て泣きそうになったから、慌てて唇を噛
んで我慢した。



泣いちゃダメだ。


泣きたいのは、私じゃない。



「皐君……っ、私……!」



そう言って皐君を見上げれば、皐君は微
笑んでいて。



「……行ってきなよ」



そう言って、優しく背中を押してくれた




そんな皐君に、ありがとう、と心の中で
呟きながら、私はただ、律希ちゃんの元
へと駆け出した───。



◆◆◆





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