【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
「ていうかやっぱり杏子ちゃん可愛かっ
たなぁ!さすが学年1のモテ子ちゃん」
まあ確かに可愛かった。
そこら辺の女みたいにケバくないし。花
みたいな香りしたし。
大きくてぱっちりした黒目がちの瞳。
小さくてプルっと潤った唇。
小柄な身体。柔らかそうな髪の毛。
あれを不細工だって思う男はまず居ない
だろう。
「しかも天然だし鈍感だし……あれは男
をまったく知らない感じだぜ?ああいう
タイプが恋に溺れると、いい感じに自分
好みに出来るんだけどなぁ」
だらしなく鼻の下を伸ばしながらそう言
った吉馬。
……なんか変態みたいだから、そのかお
どうにかしたほうがいいぞ。
「ていうか……本気じゃないのに手ぇ出
すなよ」
俺はとりあえず、吉馬にそう忠告してや
った。