【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
そう真っ直ぐ訊かれて、はぐらかそうと
も思ったけど……双葉があまりに真剣だ
から、素直に頷いた。
すると、掴まれた手に、ぎゅ、と力を込
められる。
「……俺じゃ、駄目?」
「……え?」
よく意味がわからなくて首を傾げると。
「俺達、やり直さない?」
ほんのりと頬を染めて、双葉がそう言っ
た。
……え?
「えぇっ!?」
思わずすっとんきょうな声を出すと、双
葉が苦笑いを浮かべて。
「やっぱり気付いて無かったんだ」
「え……」
「俺やっぱり、律希のこと忘れられなく
て……元カノと別れたんだよ?」
「えぇ!?」
さっきから驚きっぱなしの私を、クスク
ス笑う双葉。