【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
それから、双葉はふわりと微笑んで。
「律希が、好きだよ」
と優しい声で言った。
「ずっと律希が好きで、付き合えたとき
はすごい幸せで……。友達に戻ろう、っ
て別れてからも忘れられなくて」
「……でもすぐに彼女出来たじゃん」
別れてから一ヶ月くらいで、すぐに。
あれは結構、心にグサッときたもん。
「あれは、律希を忘れたくて必死で……
。しかも付き合った手前、そうそう別れ
られないし」
「……なにそれ…」
「うん。…ほんと馬鹿だよね。でも、も
う余所見したりしないから……」
双葉は、そう言うとふわりと私を抱き締
めて。
「律希が城田を好きなのは知ってる……
。でも、それでもいいから──」
「──残念だけど」
双葉の声を遮るように被された、低い声
。