【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~
ぐるぐると回る思考。
……あれだ。とりあえず……逃げよう!
そう思って、思い切り駆け出そうとした
ら、グイッと腕を引っ張られた。
「どこ行くの?」
ニッコリと微笑まれて、たらり、と冷や
汗が伝う。
え、ちょ、笑顔が黒いんですが。
「じゅ、授業に……」
「今更?もうとっくに始まってるんだし
、このまま二人でサボっちゃおう」
無理無理無理無理。
二人でサボっちゃおうとかほんと無理。
耐えられないんで勘弁してください。
「いやでも……」
「うん。ていうかさ、逃がすわけないじ
ゃん?」
どうにか言い訳しようとする私に、城田
君は有無を言わさないような笑顔でそう
言った。